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2021年 新年のあいさつ

日本平から望む清水港と富士山

 

中央執行委員長 真島 勝重

 

 

新年のあいさつ

 

新年明けましておめでとうございます。組合員並びにご家族の皆様には、お健やかに新年を迎えられたことと謹んでお慶び申し上げます。

2021年新年に当たり、まず昨年から続いているコロナ対策において、一言申し上げます。全港湾組合員は、ほとんどの方が港湾並びに自動車運送に従事しています。見えない敵コロナといえども物流を止めてはいけないという環境の中で不安を感じながらの業務を遂行されておられることに敬意を表します。昨年は過去に例を見ない異常な一年でした。新型コロナは全国各地に蔓延し、第一波、第二波、そして秋からの第三波の収束見通しは、もはや個人の対応だけではどうすることもできない状況になってしまっています。伝染病の蔓延など天災は、誰のせいでもなく仕方ないとしても、具体的対策を実行せず、今なお感染が拡大し、蔓延している事実を見れば、もはや明らかに政府による人災であります。昨年秋、所管である国土交通省並びに厚生労働省要請行動では、口をそろえて言われたのは、港湾労働者はエッセンシャルワーカー、所謂、生活維持に欠かせない職業に就いている方々と言われました。国内の輸出入貨物の99%以上が港を通過する。港が止まると物流が止まる、それならば、国による港湾や物流輸送に対する保護政策など目に見える感染対策が特別にあるべきです。それでも、私たち全港湾は日頃より安全衛生・労働災害撲滅に誰よりも目を光らせ、より高い危機意識、安全対策の下で作業を遂行していることは、港湾地域でコロナによるクラスターが発生していないことが証明しています。今以上に感染対策を行うとともに、日本の経済にとって必要不可欠な産業であるという自信と誇りを持って進んでいかなければなりません。

さて、2021年のNHK大河ドラマは主人公が渋沢栄一とのことですが、私を含めほとんどの方が人物像をよくわかっていません。一躍有名になったのは、財務省が2024年から新一万円札の肖像を渋沢栄一に決定したとの発表の後からではないでしょうか? 日本の資本主義の父とも呼ばれていますが、実は、渋沢は日本最古の第一国立銀行の設立に関わったことで知られ、同銀行は、その後、朝鮮半島に進出し、後身の第一銀行を経て1902年に韓国内初の紙幣「第一銀行券」が発行されました。その図柄には当時の頭取だった渋沢が採用された事実経過があります。隣国韓国では、今回の日本のこのような新紙幣肖像決定は、屈辱であり対立を増幅させるという見方も出ていることを多くの国民は知らされていません。当時の複雑な背景においての歴史認識を国内の一方向ではなく、両国の双方向から学ぶことも重要です。渋沢の有名な名言に「できるだけ多くの人に、できるだけ多くの幸福を与えるように行動するのが、我々の義務である」、この言葉こそ、まさしく2021年、労働組合に求められていることです。

今年は丑年、12年前の2009年丑年は衆議院選挙で民主党が歴史的勝利をおさめ政権交代がありました。今の政権は、国民の声を無視し、国会を軽視し、コロナに対する無策など、政治を大きく変えなければ、現在の危機的状況は何も変わりません。衆議院を早期解散するのか、秋の任期満了なのか、いずれにせよ今年は衆議院選挙が必ずある年です。まず、国民主体の政治を取り戻すことを実現しなければ何も前進しません。当面、大規模な集会はできませんが、まずは職場から、組合員、執行部が一丸となって様々な課題について、活発な議論を展開していくことを誓いあい、全港湾の歴史と伝統を継承し、発展していくよう、本年もよろしくお願いいたします。

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