尾道糸崎港の雇用・職域を守るたたかい


産別の力を結集し全面勝利

広島県尾道糸崎港においてダンピングに端を発した重大な雇用問題が発生したことを「港湾労働」紙4月号の2面https://zenkowan.org/wp/modules/pico/pdf/KR1225.pdfでお知らせしていたが、4月中旬に事態が一気に好転、4月15日に人員削減が撤回され雇用が全面的に守られることとなった。事態好転の影には、全港湾の仲間、全国港湾の仲間、海員組合の仲間、港運同盟の仲間、友誼組合の仲間の力強い協力、そしてなにより当事者の頑張りがあった。厳しい経済情勢の中、人員削減を撤回させた産別闘争の意義は大きい。

尾道糸崎港闘争の経過(詳細)
 200904onomitikeika.pdf

勝利までの概要と闘争の意義

 広島県尾道糸崎港において、〇九年一月、全港湾の組合員のいる加藤海運尾道支店(関西地方中国支部カネカ備後分会)で長い間行われていた原木(米材)の荷役作業が、突然歌港組という港運業者に移されるという事件が発生した。移動した荷の量は加藤海運尾道支店の年間作業量の半分にあたり、そのため、二月には加藤海運から人員削減などの合理化提案が急遽出されることとなった。中国支部は合理化提案を跳ね返すために、団結し、雇用を守るたたかいをすすめてきた。中国支部は一月には料金ダンピングが行われていると緊急監査申し立てを中国運輸局に行い、全国港湾も行政、荷主への要請行動を開始した。そして、全国港湾と力を合わせた現地決起集会を四月五日に開催、中国運輸局、中国港運協会に対する抗議行動も展開した。次に、第二次抗議行動として、四月十九日、二十日に大規模な抗議行動を行うべく準備に入っていった。
 その最中、抗議行動準備で慌ただしかった四月十五日、業者との仲介に入っていた中国港運協会から?十二月以前の作業体制に戻す(加藤海運に荷を戻す)、?加藤海運が尾道支店の人員削減・合理化提案を撤回することで合意したとの吉報が入ってきた。雇用確保の要求が実現し、たたかいに勝利した瞬間であった。
この勝利は、全国港湾が尾道糸崎港のたたかいを「産別の重要課題」と位置づけ、中央港湾団交でとりあげ、全国港湾岡田副委員長、鈴木副委員長をはじめとする全国港湾四役を現地に派遣したたかいを牽引したこと、海員組合が抗議行動に全面協力を表明し、本格的な闘争態勢が作り上げられたことが大きいと受け止めている。この勝利は港湾・海運の産別一体となったたたかいがもたらした大きな成果である。そして、この産別闘争のうねりを作り出したのは、現地中国支部組合員の一糸乱れぬ団結の力であったことは言うまでもない。中国支部はいろいろな交渉が始まった中でも、一貫してたたかう姿勢を崩さず、解決直前まで全力でたたかい続けていた。
 こうして、団結の力で尾道糸崎港の秩序は守られることとなった。今後とも中国港運協会の地元支部と連携し、港運事業者同士の協調と港湾産別協定の遵守をはかっていくことが必要不可欠であることは言うまでもない。また、労使関係を大切にしていくことが、安全作業につながり、今後の職域と雇用を守ることに繋がるということも忘れてはならない。