ITFコンテナ貨物作業部会・東京開催


ITFコンテナ貨物作業部会・東京開催
国際基準作りに向け、勧告及び世界統一行動を確認

 十二月十五日、十六日、衆議院議員会館(多目的会議室)において「国際運輸労連(ITF)コンテナ貨物作業部会」が七ヵ国、九組合、四四名の参加で開催されました。この会議は、政府の関心も高く、前原外務大臣、細川厚生労働大臣、津川国土交通省大臣政務官が挨拶にかけつけるという大規模な会議になりました。
 今回の会議が日本で開催された背景は、全港湾・全国港湾が三〇年以上かけて取り組んできた「国際海上コンテナの安全輸送」を求める取り組みの結果、二〇一〇年三月、「国際海陸一貫運送コンテナの自動車運送の安全確保に関する法律案」が閣議決定され、国会に上程されたことにあります。また、国際一貫輸送体制の下でのコンテナ輸送の安全確保にとって、国際的なコンテナ内部の貨物情報開示や貨物の安全な積み付け確保が不可欠なものであることが明らかになり、日本の官労使が一体となってILOに対し、海上コンテナの陸上輸送の安全を確保するための国際文書の作成を強く働きかけてきた結果、二〇一一年二月、ILO政労使三者構成会議「コンテナ内の積付けによるコンテナの安全性に関する世界対話フォーラム(GDF)」が、日本を議長国としてジュネーブで開催されることが決まったことも大きな要因です。
 こうした経過を受けて、世界の多くの交通運輸労組が加盟するITFは、海上コンテナの陸上輸送の安全確保対策を協議するため、新たに「コンテナ貨物作業部会」を設置し、路面運輸、鉄道、港湾、船員各部会の参加で第一回会合を二〇一〇年六月にロンドンで開催し、さらに二〇一一年二月のILO三者構成会議に向けた対応策を協議するため、今回、東京で第二回会合を開催したものです。
 開会にあたって、主催者(ITF)を代表し、フランク・レイ港湾労働局長が、日本政府の今日までの取り組みに敬意を示し、この会議の意義と国際ルール確立に向けた決意を表明しました。また、開催国組合を代表して糸谷全国港湾委員長が東京での第二回会合の開催を歓迎し、コンテナの安全問題を法整備によって取り組んだ日本政府と国際ルール確立に取り組んでいるITFへのお礼を込めた挨拶を行いました。
 来賓として出席した前原外務大臣、細川厚生労働大臣、津川国土交通大臣政務官は、国内法の制定と国際ルールの確立の必要性を強調しました。その後、国土交通省によるプレゼンテーションと作業部会委員との意見交換や記者会見が行われました。

 会議では、英国ユナイト労組のマイケル・ギボンズ氏が議長を努め、全国港湾が国際ツールの必要性についてプレゼンテーションを行い、?ILO会議の討議資料で取り上げられた様々なテーマやトピックス(積み込み、コンテナサイズ/重量、荷重分布、コンテナの燻蒸、責任の連鎖に関する立法、国内・国際水準、指針、実施基準、訓練など)、?討議資料に関しての共同の部門横断的な立場の確立を含む会議に向けた労働代表グループの戦略、?ILO会議後のフォローアップ活動の検討など、活発な討議が行われ、十六日に以下の勧告と世界行動日が確認されました。

一.ITFコンテナ貨物作業部会は、ILOのグローバルな対話フォーラムの中で行われている取り組みを認め、コンテナの輸送と取り扱いに従事する全ての者が、積載コンテナの重心の偏りと有毒燻蒸剤やガスの存在の可能性またはコンテナ内の危険物質の存在を含め、貨物の実際の重量や梱包状態、積み付け、ラッシング、固縛について十分に知らされることを保証する、国際的な強制法律文書を作成するよう勧告する。

二.ITF加盟組合は世界中で、二〇一一年二月十四日からの週に、「ILOのグローバルな対話フォーラム」に影響を与えるため、市民や政府に向けた海コンの安全ルール確立を訴えるキャンペーンを実施する。
 今回の作業部会は、参加した仲間がこの成果を共有し、これからの重要な展開に向けての我々の国際連帯を示す良い機会となりました。

盛大に歓迎レセプション

 十五日午後六時からホテルニューオータニで逢見連合副事務局長の乾杯の音頭によって歓迎レセプションが始められ、前原外務大臣、市村・津川・小泉各国土交通政務官、古賀衆議院国土交通委員会委員長、辻元・小宮山衆議院国土交通委員会理事、三日月前国土交通副大臣が、次期通常国会での「国際海陸一貫輸送コンテナの安全確保に関する法律」制定を訴えました。
 また、ILOフォーラムに臨むにあたって中嶋ILO理事は、「この問題はいのちの問題であり、条約制定の重要性と緊急性を訴え、ILOで一番拘束力の強い勧告に補完された条約制定を目指そう」と挨拶しました。レセプションは、閣僚・国会議員、行政当局者、業界代表、労働組合関係者等、約一〇〇名が参加して盛大に行われました。