謹賀新年


新年明けましておめでとうございます

中央執行委員長 伊藤彰信

 昨年12月16日に行われた総選挙で、自民党が圧勝し、民主党が大敗しました。安倍自民党総裁が首相に選出され、自民党と公明党による連立政権が再度誕生しました。

 投票結果をみると、自民党は小選挙区では得票率は43%ですが、議席の79%を獲得しました。これが小選挙区制の現実です。自民党は比例区で前回より219万票減らし、1議席増やしただけです。投票率低下と政党乱立が自民党に有利に働いたと言えます。自民党の政策が支持されたと言うよりは、安倍総裁も認めているように「自民党に信任が戻ったのではなく、民主党政治の混乱に終止符を打つべきだと言う国民の判断だった」と言えます。

 自公政権は、内需が伴わない中でインフレ政策を実施し、格差を拡大してきた新自由主義的な市場競争政策を推進することでしょう。さらに、平和憲法を改悪し、自衛隊を国防軍に変え、集団的自衛権を行使し、核兵器の保有をめざす政策を公然とすすめることでしょう。国民の生活よりも経済の繁栄が優先され、国民の安全よりも国家の安全が優先される社会になろうとしています。

 いのちを大切にして生きていく人間の権利をないがしろにする政治がはびこれば、権利を主張する労働者、労働組合を否定し、弾圧することは必定です。労働法制改悪によって、労働組合を骨抜きにし、労働者がたたかうことができないように、さらに攻撃を強めてくるでしょう。

 しかし、選挙結果から見ても、自公政権の基盤は決して磐石なものではありません。悲観することなく、消費税増税阻止、TPP(環太平洋経済連携協定)参加反対、脱原発、オスプレイ配備撤回、憲法改悪反対の国民世論を拡げ、政策を動かす運動をつくりあげなければなりません。参議院議員選挙までの半年が重要な時期になるでしょう。

 アメリカは、オバマ大統領を再選し、共和党の富裕層優遇、強硬な外交、社会保障の民営化促進などの政策を否定しました。オバマ大統領を支持したのは、若者であり、女性であり、アメリカに移民してきた有色人種です。アメリカは、白人の富裕層、中間層を中心とする社会には戻らないことを選択したのです。中国は、習近平氏を中国共産党主席に選出し、格差を是正し、調和のとれた社会建設をめざしています。ヨーロッパでは、国民に負担を押し付ける緊縮政策に反対し、国際的な統一ストライキがたたかわれ、1千万人以上の労働者が参加しました。世界の中で、アジアの中で、日本だけが意地を張って、孤立することがないようにしなければなりません。

 状況を変える力は、労働者の団結と闘争です。人を頼りとする「おまかせ民主主義」を卒業し、自らの手で状況を切り開く以外にないのです。働く仲間を信頼し、仲間を信じ合えるから勇気が湧くのです。労働組合は、その力を持ち合わせる組織です。希望と勇気を持って、たたかいに邁進しましょう。