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港湾運送の在り方に関する懇談会

全国港湾03FAX第7号(2003年7月29日)

7/29第3回港湾運送事業のあり方に関する懇談会の討議経過について

1.関係者ヒアリング(荷主、港湾管理者)

 (1) 通産農林団体輸送連合会、(社)日本経済団体連合会、(社)日本貿易会、横浜市、広島県から意見をうけた。(別紙、資料参照)

(2) (社)日本貿易会は、文書提出はせず、口頭で概略以下のような発言をした。
   日本貿易会の正会員48社の内、20社で物流委員会を構成している。今回のヒアリングに際してアンケート調査を実施したが、回答は10社程度であり回答率が低かったので資料をまとめることができなかった。回答の主な内容を口頭で報告する。
   ① 主要9港の規制緩和の評価について。新規参入がないので、選択の余地は広がらないが、運賃はさがってきたが、全体的に目に見える効果は上がっていない。
   ② さらに規制緩和すべきこと。シングルウインドウ化で検疫が対応できていない。割増料金が高い。港湾倉庫の料金が高い。新規参入を促進する。
   ③ 地方港の規制緩和については、すすめてもらいたい。空コンテナの処理がむずかしい、利用できる船社が少ない、検疫の対応ができていないなどの問題がある。スーパー中枢港湾の実現を先行してすすめ、地方港の位置付けをし、透明性に基づく港湾の統廃合な   どもしてほしい。

(3) 次のような質疑があった。
 労 働 側) 料金が高いというが、荷主はタダにすれば満足するのか。「地方港の閉鎖性」とは看過できない。どのようなことなのか。日本経済団体連合会の意見は個々の業種、企業の意見なのか。日本経済団体連合会としての意見なのか。港湾管理者は波動性がある港湾で労働対策をどう考えているのか。
 港湾管理者) 波動性への対応について港運業者と議論している。共同化でコストがかからないようにしたい。24時間稼動に対応した労働環境の整備、通勤、休憩の体制の整備を行っている。
 港湾管理者) 事業者間の労働者融通など、24時間稼動体制をおこなう企業のサポート体制を援助したい。
 荷   主) 業種によっては、主要港に関係する業種、地方港に関係する業種もある。料金についてはアンケートの回答を列記した。しかし、この報告は臨時総会で確認したものであるので日本経済団体連合会としての意見である。「地方港の閉鎖性」については記述した業種にどのような意味か確かめ、返事をする。
 労 働 側) 港湾管理者は港湾整備の計画段階から港湾労働の出力がわかっているのだからもっと積極的に対応策をとるべきだ。荷主は割増料金をなくせというが時間外手当無しに働けというのか。夜中にコンテナを1本取りに来る荷主のためにヤードをオープンした場合の経費を誰が負担するのか。もっと整理して意見を述べてもらわないと困る。

2.地方港の役割及び実態、主要9港との比較について

 (1) 港運課長が資料を説明した。

 (2) 主な質疑
労 働 側) フィーダー港とはどうなっているのか。同じ貨物を扱っているのに神戸に持っていけば内航フィーダー、釜山に持っていけば外航フィーダーである。地方港の料金を下げれば貨物が増えるという問題ではない。もっと総合的な政策が必要だ。新規参入について説明があったが、実態は小さな業者が進出して混乱を招き、労働者にしわ寄せをしている。
課   長) フィーダー輸送は、港湾政策全体に係わる問題だ。日本海側の貨物は釜山に流れているのは事実である。地方港は工業港的性格を持っている。地方港のコンテナ取扱いは10%ぐらいで、外国経由もある。中枢港湾トランシップが理想である。中枢港湾を整備して、内航海運の整理をしていきたい。サービスの向上と港湾運送の安定は二律背反的要素があることを踏まえて対応する。中小業者の新規参入は荷主に対応した場合が多い。
港湾管理者) 地方港を5つのタイプに分けているが、主要9港と比較するときに一律に比較してしまっている。準主要港、工業港、生活物流港と3タイプぐらいに整理できないか。フィーダー港について言えば、荷主が神戸に持っていくか、釜山に持っていくか選択しているだけで港の性格が変わるわけではない。広島港は直接、北米、欧州航路が実現できるように努力している。
学   者) 労働者の生産性について金額ベースで比較することはできないか。地方港を工業港でくくっていいのか。横軸のとり方に工夫はできないか。地方港の状況の中で業者の状況がわかるような資料はないか。
労 働 側) 特定港湾、甲種港、乙種港という分け方、一類港、二類港、三類港という分け方、非指定港について整理して説明してもらいたい。
課   長) 地方港のタイプわけをしたが、懇談会のテーマである地方港の規制緩和とどう関係するのかと考えた場合、主要9港と比較として整理させてもらった。甲種、乙種は昔きめた参入基準であったが現実には合わなくなっている。非指定港の問題は別途議論しなければならないと思っている。
座   長) 今後も深めていくということでよいか。
港運業者) 協業化と共同化とはどう違うのか。協業化は1社にまとめることであり、共同化は企業を残したままで設備や荷役機械を共同利用して共同的な作業をすることだと聞いている。しかし、協業化は暖簾を捨てることになるので簡単にできることではない。まず共同化からすすめるように努力しているのだが、ユーザーは共同化に反対している。
課   長) 協業化はひとつの会社として運営することだ。協業化、共同化は各社の意向でやってもらいたい。
港運業者) まず、共同化からすすめてはどうかと私は言っている。日本では1200万TEUのコンテナを60港で扱っている、香港やシンガポールでは、1800~1500万TEUを1港で扱っている。当然波動性があるがそのリスクは誰が負担するのか。メーカーは夜間操業をしているが、労働者には時間外手当を払っているでしょう。港湾も364日・24時間稼働している。割増無しで働けと港湾の労働組合にどう説明するのですか。規制緩和については、いろいろな問題が出されている、慎重にやってほしい。

3.規制緩和の問題点の検証の視点について

 (1) 課長が資料を説明した。検証指標を示したので具体的な資料は次回までに準備する。

 (2) 主な質疑
座   長) どう整理していくかの枠組みとして確認したいが、どうか。
労 働 側) 規制緩和前と後の料金水準を比較した資料を出してもらいたい。
課   長) できる範囲で出してみたい。
労 働 側) 「自らリスクを負担してビジネスを行う」とは、どういう意味か。
課   長) 特区でのバースの借受を考えている。地方港でもすすめたい。
労 働 側) それはターミナルについてのことか。
課   長) そうだ。ターミナル・オペレーターとしてということだ。

4.その他

  次回は9月下旬か10月上旬。内容は、関係者からのヒアリング結果の整理、規制緩和の問題点の検証と対応方針について、セーフティーネットの考え方について、検数・鑑定・検量事業について。

以 上