米バンクーバー港でロックアウト

 ITFに加盟する国際倉庫港湾労組(ILWU)の港湾労働者が、米国ワシントン州のバンクーバー港で、日本の三井系企業にロックアウトされた。
 ILWU第4支部は、穀物輸出ターミナル会社協会(Grain Handlers’ Association)との団体協約が昨年9月に失効して以来、同協会加盟各社と公正な協約を締結すべく、努力してきた。しかし、2月27日未明、同支部の組合員約200人がロックアウトされた。
 三井物産の子会社であるユナイテッド・グレイン社(United Grain Corporation)は、組合員1名が器物を損壊したと主張しているが、ILWUは、第4支部の組合員全体をロックアウトするための口実に過ぎないと反論している。
 このロックアウトに関して、ILWUは、「ユナイテッド・グレイン社は、自分たちがずっとやりたかったこと、つまり、公正な協約の締結の代わりに、ロックアウトをすることを正当化するために、話を作り上げている」との声明を発表した。
 ITFのパディー・クラムリン会長兼港湾部会議長は、「透明性の確保と誠実な交渉が求められている時に、会社側が攻撃に出た。従業員の行いや安全衛生に懸念があるなら、交渉のテーブルに乗せるべきであり、現場の労働者を罰するために利用すべきではない。ILWUの組合員は、米国の労働基準に反しない協約、家族のために適正な生活水準を確保できる協約を締結するために、交渉を望んでいるのに、まるで犯罪者のように扱われている」と述べた。
 昨年9月に穀物輸出ターミナル会社協会(Grain Handlers’ Association)との団体協約が失効して以来、ILWUは同協会の全加盟企業(TEMCOを含む)と暫定協約あるいは取り決めを締結している。従業員をロックアウトしたのはユナイテッド・グレイン社だけだ。(2013年3月1日)


ウェリントン港で死亡事故安全衛生確保への決意を新たにするITF

 ITFは、ウェリントンで発生した港湾労働者の死亡事故を受け、ニュージーランド海事組合(MUNZ)に書簡を送り、哀悼の意を表するとともに、労働者の安全衛生の確保にかける決意を表明した。
47歳の港湾労働者、マーク・サモアは、今月上旬、センターポート(CentrePort)社の倉庫での梱包作業中にフォークリフトと貨物に挟まれて死亡した。
 オーストラリア海事組合(MUA)委員長およびITF会長のパディー・クラムリンは、「世界中の全ての海事労働者の安全確保は、MUAおよびITFにとっての最優先課題だ。マークの家族に心から哀悼の意を表する。彼の死は、全ての港湾労働者を無事に家族の元に帰宅させるという我々の決意を一層強固なものにした」と述べた。
 ITF港湾部長のシャロン・ジェームズは、「港湾労働は依然として非常に危険な職業だ。労働者の安全衛生はITF港湾部会の最優先課題であり、世界中の全ての港湾の基準引き上げが便宜港湾(POC)キャンペーンの中心だ」と述べた。
 MUNZは、港湾労働の非正規化につながる大規模なアウトソーシング計画をめぐり、オークランド港経営と争議を続けている。
 マーク・サモアの死亡事故に関する調査が、センターポート、ウェリントン警察、事業・革新・雇用省(MBIE)によって開始された。(2013年1月25日)


パシフィック・ビーチ・ホテル闘争が終結


ハワイのパシフィック・ビーチ・ホテル団体協約締結

 ワイキキ(ハワイ)のパシフィック・ビーチ・ホテル(PBH)で、初の団体協約が圧倒的多数の従業員に承認され、裁判闘争に発展した10年間に及ぶ争議が終結した。
 国際港湾倉庫組合(ILWU)第142支部は、チップを貰わない従業員に対する5%の即時賃上げ、4年間で全体で13%の賃上げ(チップを貰う従業員にはより小規模な賃上げ)を保障する団体協約を締結した。全従業員に全額使用者負担の医療ケアと有給8日間(現行は3日間)も保障する。
 従業員が組合結成の署名活動を2002年に実施して以来、経営側は大規模な解雇や従業員に対する脅迫を行ってきたとILWUは主張する。PBHのオーナーは、経営者を交替させることで、協約締結交渉を振り出しに戻し、従業員に再就職を強制してきた。しかし、全国労働関係局(NLRB)は、新しい経営者とホテル自体に事実上違いはないとする命令を下した。
 PBHが連邦労働法違反を繰り返したため、NLRBは2011年に再度、ホノルル地裁に救済履行命令を求め、勝訴した。ホテル側は控訴したが、2012年に連邦第9巡回控訴裁判所は命令を是認し、最高裁は上告を棄却した。
 ILWUのウェスリー・フルタド国際副委員長は、「争議中、我々を支えてくれたハワイや世界中の人々・組織に感謝する」と述べた。
 ITFのガブリエル・モチョ民間航空・観光部長は、「闘争に勝利した労働者におめでとうと言いたい。この争議が他のホテルへの教訓となることを願う」と述べた。
 PBHの顧客の大多数は日本人だ。日本の組合の支援や現地への連帯訪問の他、連合が2008年にPBHのボイコットを承認したことが大きい。ITFと国際食品労連(IUF)の東京事務所は、争議の初期段階から関与し、両組織の加盟港湾・観光労組が重要な役割を果たしてきた。2012年11月に開催されたITF観光部会総会では支援決議が採択されている。(2013年1月18日)

ハワイでのパシフィック・ビーチ・ホテル闘争解決報道
http://www.hawaiinewsnow.com/story/20580284/labor-contract-oked-at-pacific-beach-hotel


ロサンジェルス/ロングビーチ港争議 労使の暫定合意を歓迎

 ITFは、国際港湾倉庫労組(ILWU)第63支部事務員ユニット(OCU)とロサンジェルス/ロングビーチ港の使用者が新協約について暫定合意に達したという知らせを歓迎する。合意達成に先立ち、同港では、労働者400人以上によるストが1週間続いていた。 
 新協約をめぐるこの争議の中心は、業務のアウトソーシングで雇用が失われることを阻止するために、ILWUが要求していた雇用保障だった。最終交渉で、ILWUの要求は達成されたと思われる。
 争議中、ILWUはコミュニティーから強い支持を受けた。「将来の雇用を守る」ために、強力な使用者に立ち向かい、ストを行った組合員の勇気はコミュニティーから称賛された。
 ITFのスティーブ・コットン書記長代行は、「これで、2年間に及ぶ協約未締結状態が終わり、雇用が守られることだろう。これは、地域経済や港湾コミュニティーの各家庭とっても、ITFファミリー全体にとってもよい知らせだ」と述べた。(2012年12月7日)


米国西岸港湾争議 使用者側の交渉放棄を非難

 ITFは、米国ロサンジェルス/ロングビーチ港の使用者が、事務員600人のストが絡む争議が未解決のまま、国際港湾倉庫労組(ILWU)との交渉を放棄したことを非難している。
 ITF加盟の国際港湾倉庫労組(ILWU)が組織する事務員600人は、団体協約交渉をめぐり、11月27日からストに入っている。もう2年以上も協約未締結の状態が続いている彼らは、アウトソーシングを阻止すべく、闘っている。ILWUが交渉による争議解決を目指し、長丁場覚悟で交渉を継続するよう提案したにもかかわらず、使用者側は12月1日、交渉のテーブルから立ち去った。交渉が再開される中で、使用者側が協約締結まで交渉を継続することをITFは期待する。
 ITFのスティーブ・コットン書記長代行は、使用者側の交渉放棄について、「ILWUは、港湾を再開し、ストを終結させるために、協約締結交渉を望んでいるのに、使用者側は明らかに、争議解決のためになすべきことをする意思がない。ITFは、港湾や港湾労働者のコミュニテーに害を及ぼす、このような職業倫理に反する行為を強く非難する。我々はILWUを支援し、あらゆるレベルでこの争議に注目していく。先週実施されたITFのハイレベル会議を経て、船員・港湾労組幹部は、この争議やアウトソーシングがもたらす負の影響について既に十分認識しており、連帯を示す決意を固めている」と語った。
 ITF港湾部会は、必要な場合に合法的な連帯行動を取る準備をするよう、加盟組合に要請している。また、船主にも連絡を取り、ITF協約締結船の乗組員がこの争議を認識し、各協約に基づいてストを尊重するように助言を受けるようにしている。
(2012年12月4日)
使用者側の交渉放棄を報道した現地のCBSニュースは、http://losangeles.cbslocal.com/video/8022497-harbor-strike-continues-as-talks-break-down-with-employers/へ。
争議の詳細は、
http://www.ilwu.org/?p=4269へ。


ILWUロングビーチ港の事務職組合員に対する支援を強化

国際港湾倉庫労組(ILWU)のアウトソーシングをめぐる争議
ロサンジェルス/ロングビーチ港の事務職組合員に対する支援を強化

 ITFは、ロサンジェルス/ロングビーチ港でスト中のILWU事務職組合人600人に対する支援を強化している。ILWUが争議解決に向けて長丁場の交渉を継続するよう提案したにもかかわらず、使用者側は12月1日の夜、交渉のテーブルを立ち去った。
 ITFのスティーブ・コットン書記長代行は、使用者側の交渉拒否について、「ILWUは、港湾を再開し、ストを終結させるために、協約締結交渉を望んでいるのに、使用者側は明らかに、争議解決のためになすべきことをする意思がない。ITFは、港湾や港湾労働者のコミュニテーに害を及ぼす、このような職業倫理に反するやり方を強く非難する。我々はILWUを支援し、あらゆるレベルでこの争議に注目していく。先週実施されたITFのハイレベル会議を経て、船員・港湾労組幹部は、この争議やアウトソーシングがもたらす負の影響について既に十分認識しており、連帯を示す決意を固めている」と語った。
ILWUの事務職組合員600人は、2年以上も協約がない状態が続いている。アウトソーシングで雇用を失う恐れのある彼らは、11月27日にストを開始した。同港の労働者はストを尊重し、ピケラインを超えることを拒否している。
 600人は、大手船社やターミナルオペレーターに雇用されている。ITFが対話関係を樹立しているマースクもその一つだ。
 ITFは船主にも連絡を取り、ITF協約締結船の乗組員がこの争議を認識し、各協約に基づいてストを尊重するよう、助言を受けるようにしている。

国際運輸労連(ITF)メディア・リリース 
2012年12月3日


ポルトガルの港湾労働者、自由化計画に抗議

 11月29日、ポルトガルの諸港湾労組の組合員がリスボンの国会議事堂前で、この日評決に付される港湾の自由化法案に対する抗議デモを行う予定だ。8月に同法案が発表されて以来、政府が組合と全く協議を行わなかったため、組合側は憤激している。法案は、欧州委員会、欧州中央銀行、国際通貨基金の三機関(通称トロイカ)で構成される三者委員会の圧力に屈する形で作成され、港湾労働を自由化・規制緩和し、臨時雇用化を導くものだ。 
 ポルトガルの港湾労組はこの問題に焦点をあてるため、国際連帯を求めている。エドワルド・チャガス欧州運輸労連(ETF)書記長、ベルギーのACVトランスコム労組やベルギー運輸労連、フィンランド運輸労組、デンマークの3F労組の代表らもデモに参加する予定。
 ポルトガルの諸港湾労組は、自由化法案対策で「共同戦線」を張っており、法案の文言に関して組合と意義ある協議を行うことを8月に政府が拒否して以来、ストやその他の実力行使に訴えてきた。新法により、臨時雇用が許可されれば、港湾労働者の仕事が再定義されることになりかねないと組合は懸念している。ITFとETFに加盟するOficiaismar労組も共同戦線に参加しており、政府と議論の場をもちたいと希望している。報告によると、これまで当局は労働運動を分断させることしか頭になかった。
 同法案は、29日の投票を経て特別委員会に送られ、その後、全体議会での最終投票に付される。
(2012年11月28日)


米ポートランド港の保安員、業務の外注化を阻止

 米オレゴン州ポートランド港の保安職員が、スト開始のわずか12時間前の土壇場で外注計画を阻止する合意を使用者から取り付けた。これにより、同港で巨大な第2および第6ターミナルでITF加盟組合の国際港湾倉庫労働組合(ILWU)に加入する保安員の雇用が守られることになる。
 「この合意書により、ポートランド港で働く職員とその家族に欠かすことができない適正賃金による港湾労働が維持される」とILWUのジェリー・ハードマン第28支部長は述べた。
 ILWUの報告では、オレゴン州のジョン・キッツハーバー知事事務所や同州斡旋員が介入したことを受け、土曜日(11月24日)の午後1時に交渉がスタートし、合意に至った。
 「ポートランドの労働者とその家族には、これ以上、適正賃金による雇用を失う余裕はなかった。だから外注反対の立場を取った」と交渉委員会の議長を務めた保安員、アンジー・ダールグレンは語る。
 向こう4カ年の合意書は、この後、組合員投票に付されるが、25人の保安職員の賃金、諸手当、労働条件を包括するもので、2015年6月まで有効である。
 ITFのシャロン・ジェームズ港湾部長は、この勝利を「常識の勝利」とし、雇用を守るために闘った保安員とILWUを讃えた。(2012年11月27日)


モルディブの港湾労働者への連帯要請 

 ITF加盟のモルディブ港湾労組(MPWU )に加入する港湾労働者が、一部労働者や組合役員の解雇など、モルディブ港湾公社(MPL)の反組合行動に悩まされているとの報告がITFに寄せられた。
 ITFは、組合と誠意ある交渉に臨み、組合の正当な主張を聞き入れるよう、国営企業MPL の経営陣に指導するよう、モルディブ大統領に要求している。ITFのデビッド・コックロフト書記長が送った抗議文を受け、大統領は本件への介入を約束したが、その約束が実行に移されるかは未だ不明だとMPWU は懸念している。
 これまでのところ、ドイツ、リベリア、モーリシャス、メキシコなどの組合がこの争議について抗議文や連帯文を送った。
 MPWU のイブラヒム・カリール委員長は、「我が組合はモルディブ港で働く労働者の大半を組織しているため、政府に組合の代表権を認め、解雇された組合役員を復職させ、適正な賃金と労働条件を達成すべく、団体協約交渉に臨んでもらいたい」と述べた。
 ITFのスティーブ・コットン書記長代行は、「ITFは世界中の加盟組合を動員し、MPWUとの即時の対話開始を求め、モルディブ政府に圧力をかける用意がある。また、対話を通じ、解雇された組合役員が復職し、人間らしい賃金と労働条件が港湾で確保される必要がある」と語った。

下記サイトから抗議文や連帯文の送付が可能:
http://www.itfglobal.org/solidarity/solidarity-3620.cfm
(2012年11月23日)


デビッド・コックロフトITF書記長、退任を表明

 1993年以来ITF書記長を務めてきたデビッド・コックロフトは、本日、60歳に達する2013年5月末に退任する予定であることを表明した。
 この表明はデンマークのコペンハーゲンで開催されているITF執行委員会で行われ、同時に執行委員会は、現ITF海事コーディネーターのスティーブン・コットンを、書記長代行に指名することに合意した。
 デビッド・コックロフトは、「来年で私は、この注目に値するグローバル・ユニオン連盟の最高執行役員となって20年になる。私は2010年、メキシコの第42回ITF大会において4年間の任期で選ばれたが、2014年の第43回大会までに、この組織のあらゆる人たちと良好な関係を打ち立てるための十分な時間を私の後任者に与えることが重要だ、と感じている。私は、執行委員会が、この地位にスティーブン・コットンを指名したことに非常に満足している。スティーブンは、ITF便宜置籍船キャンペーンとその弟分である便宜港湾キャンペーンを含め、ITFの海事活動を新たな高みに引き上げてきた。ITFの力に敬意を払わない船社や港湾使用者は、どこにもいない。私の公式の退任は来年5月末の予定だが、スティーブンと私は、スムースな指揮権の移行を確実にするために、この会議の終了後から一緒に働くつもりである。私は退任の前後において、グローバルな労働組合運動の中で最も困難であり、必要とされ、また有益な仕事を引き継ぐため、スティーブンが必要とする如何なるアドバイス、支援、支持であろうとも提供するつもりである。」と述べた。
 彼は、「私自身の将来の計画として、私の家族と友人にもっと優しくすることができるペースと時間で、世界のあらゆる場所における強力で、民主的で、労働者主導の組合の発展を支援し続ける」と結んだ。
 ステーブン・コットンは、「デビッドの仕事を引き継ぎ、この新たな役割を引き受けることは、大変な責任であり、並々ならぬ挑戦である。しかし、これは私だけの責任ではなく、世界中のITFコミュニティーにおける全ての人に割り当てられるものである。私たちは交通運輸労働組合として、労働組合の能力全体を変え、グローバル経済に真のインパクトを与え始めている。労働組合権を攻撃し、労働者の産業面での影響力を弱める者たちを打ち負かし、私たちはITFの中で、より多く、より大きく、より良い組合を持ち、あらゆる場所の普通の労働者に真の利益を届けるだろう。現在、そして将来、私たちは、傑出した先輩たちによって残された堅固な土台の上に築かれているITFを前進させるための真の機会を持っている。幸運なことに、最近ではデビッド・コックロフトが、この組織を今日のグローバルな最強チームにしてくれた」とコメントした。
 ITF会長のパディー・クラムリンは、「本日の執行委員会の全会一致による決定は、デビッド・コックロフトとITFの成熟した指導力を反映している。書記長代行としてただ一人の候補者であるスティーブン・コットンの個人的、政治的かつ産業面での質は、将来、ITFを素晴らしいものとするだろう」と付け加えた。
(2012年10月24日)
ITFメディアリリース