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2024年オーストラリア海事組合(MUA)全国大会

 

 

 

2024年オーストラリア海事組合(MUA)全国大会に参加して

2月24日(土)カンタス航空22時発シドニー行に搭乗するために土曜日の夕方、自宅を出て羽田空港第3ターミナルへ向かいました。通常の出張で夕方に出発することはほとんどないことと、慣れなく、苦手な海外出張でとても不安な心持ちでありました。

昨年、11月6日付でMUAパディ・クラムリン全国書記長名にて全港湾へ招待状が届いてから常任会議・中央執行委員会において私の派遣、出席が確認されてからは正直に言いますととても憂鬱な日々でした。覚悟を決めて開き直れたのは前日の夜です。

MUA全国大会は4年ごとに開催され今回はオーストラリア南部の都市アデレード(コンベンションセンター)にて2月26日(月)より3月1日(金)までの5日間開催されました。私を含む海外ゲストのあいさつのセッションは最終日の3月1日(金)であることとあいさつをお願いできるか?との問い合わせのEメールが直前の2月20日に届きました。開会の初日に仕事(来賓あいさつ)を済ませて後は観光でもしていれば良いと軽く考えていましたが、そう簡単ではないと文化の違いを感じました。

MUA全国大会でまず、驚かされたのはアデレード・コンベンションセンターの大きさと、その中の実際の会場となった大ホールの大きさです。舞台の左右に巨大なスクリーンが設置されています。大会はとても盛会で2時間程度の課題別セッションに5名から8名程度のパネラーが20分から30分ほど大変な熱を持った発言、演説をおこないすすめられます。現在闘争中の争議について、女性労働者の平等な扱いについて等々、そして発言者の最初に発言するのは先住民へ向けての敬意の言葉です。すべての発言者が最初に発するこの「先住民への敬意」は逆を返せばオーストラリアでは未だに深刻な先住民への差別の存在を意味します。その差別を克服しようとするMUAの取り組みの強さを感じました。私は初日の26日から私たちが出席を許される28日までの3日間すべてに出席して議論を見聞させていただきました。発言者はMUA幹部だけではなくアメリカILWUウイリー・アダムズ委員長やILWUカナダ支部長、ILAデニス・ダゲット副委員長、IDCジョデイ・アルガンデ(スペイン)書記長など世界各国の港湾と海員の労働組合代表も交えておこなわれました。MUAはもちろんですが、世界各国の港湾労働組合はストライキ・行動を中心としたとても戦闘的なたたかいをしています。また、政治闘争にも重きが置かれています、オーストラリアでは14年ぶりに労働党による政権交代を実現させました。29日(木)の夜に開催されたGola Dinnerでは労働党党首アルバジーニ首相も出席されました。全港湾の私はそのセンターテーブルの隣りでした。全体を通して発言者からは「ZENKOWAN SUZUKI」と何度も発せられたことに驚きましたが、全港湾の先輩方のこれまでの海外を含めた全港湾労働運動の取り組みを改めて実感することとなりました。現場作業に従事する女性労働者の発信も力強く、映像では男性とともに作業着を汚し、ワイヤーやチェーンを担ぎ働く姿が有りました。

28日夜はクイーンズランド支部の夕食会へ招待されました、50名を超える仲間に迎えられてとても素晴らしい交流が出来ました。クイーンズランド支部の27歳の青年との出会いがありました、彼はジョエル・ヒギンボサムさんといい日本語を独学で2カ月勉強したとのことで、初日の早い段階でとても奇麗な日本語で話しかけて来てくれました。夕食交流へのお誘いはジョエルさんが支部へ報告して実現したようでした。

同じように公式な食事の無かった最終日1日夜はニュージーランド(MUNZ)の仲間ジョシュア・グリアさんにお誘いを頂きましたが、会場のレストランに到着してびっくりです。そこはMUNZとILWUとの懇親会でした、アダムズ委員長と同席することとなりました。この日より前に会場にてアダムズ委員長とコンタクトが取れてコロナ渦にて一度途切れてしまった全港湾とILWUとの友誼協定締結について話すことができました、この兄弟協定はILWU大会に招かれて締結する、長い歴史が有って途絶えさせてはならないと考えていました。アダムズ委員長は必ず締結しましょうと言っていただきました。ILWU総会も今年6月とのことです。

最終日3月1日(金)海外ゲストの1番目にあいさつをさせていただきました。私は21世紀の今日にもまだオーストラリアに先住民の差別という深刻な悩みがあることを初めて知ったことを恥じて、強く胸に刻んで日本へ持ち帰ることを伝えて、現在の日本の港湾産別が抱える深刻な問題として人員不足や大企業を守るための政策として30年以上も賃金の抑制が続けられていることを伝え、全港湾は日本労働運動が弱体化する中でも粘り強くたたかい続けていることと、24春闘をたたかいぬくことを報告しました、その上で全港湾の世界連帯、団結を約束して挨拶を締めくくりました。閉会、散会後にMUA幹部、組合員を始めとした世界各国の仲間から「ZENKOWAN」へ激励をいただいて、支援が欲しいときは何でも言ってきてほしいなどと、とても力強い言葉をいただきました。

とても有意義な海外交流となったと感じています。世界には素晴らしく、頼もしい、たたかう働く仲間がいます。全港湾も負けずにがんばりましょう!

 

先住民による開会

 

 

MUAパディ・クラムリン全国書記長(ITF会長)

 

ITF東京事務所 福田多香子さん(同時通訳)

 

港湾セッション

 

初日歓迎レセプション

 

 

ILWUウィリー・アダムズ委員長

 

MUAミッシェル書記次長

 

女性委員会セッション

 

ILWU

 

 

 

MUAクイーンズランド支部夕食会へ招かれて

 

Gola Dinner

 

労働党党首 アルバジーニー首相

 

 

 

ILWU全参加者

 

 

 

 

 

ILWUとともにMUNZ(ニュージーランド)に招かれて

 

 

 

 

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