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全港湾は、港湾、トラック、倉庫、関連企業などに働く仲間が
集まった海陸一貫輸送をになう産業別労働組合です。

活動最新ニュース

ILWU大会・バンクーバー

 

2024年6月17日(月)から21日(金)カナダ・ブリティッシュ コロンビア州バンクーバー市(ウェスティン・ベイショア)にて開催されたILWU第39回大会へ全港湾として招待され出席しました。前日16日(日)の歓迎レセプションが華々しく催され、大会は17日(月)から21日(金)までの五日間の開催です。

連日、昼過ぎまで各議題などの提案が全体会議にて行われ、夕方から夜の9時ごろまで各種委員会が開催されるという、とても中身の濃い運営です。

来賓のあいさつは連日の全体会議の冒頭に行われます。全港湾は海外来賓としては一番初めで二日目の全体会議の冒頭でした。今回も全港湾は招かれての出席ですが、重要な目的の一つはILWUが唯一、米国以外の労働組合と締結する全港湾との「友誼協定」を継続、更新することです。2018年にオークランドにて開催された大会で当時の真島書記長が出席をして協定を更新して以来の6年ぶりの更新となりました。

本来は三年ごとに開催されるILWU大会において締結更新されていますが、前回の2021年大会はコロナ過において渡米がかないませんでした。この間に長年にわたり務められたビック・ボブ委員長からウィリー・アダムズ委員長へ交代されていました。本年2月に開催されたMUA(オーストラリア海事組合)大会にてアダムズ委員長とお会いして再確認し、今回の招待となりました。二日目、全体会議冒頭の私のあいさつの後に「全港湾とILWUの友好連帯協定書」へ署名、調印を行いました。

北はアラスカからカナダ、アメリカ西海岸とハワイの港湾労働者をすべて組織し「ILWUは悪条件を決して飲まない港湾労働組合」として名を馳せてきた世界最強と言われる、とても戦闘的な労働組合です。これまでも作業停止などの戦術で労働者の雇用と諸手当を保護するとともに戦争や人種差別にも反対しています。

この間、ILWUは2023年10月に、22年に期限が切れた当時現行協定の平均年収195,000ドル、健康保険など諸手当が102,000ドルを。

1年半のたたかいで遡及させ22年から6年間で賃上げ32%、健康保険料の全額助成、パンデミック時の労働に対する7000万ドルのボーナス、自動化に伴う保証を勝ち取る成果を上げました。

一方で2011年に2名の問題から始まったICTSI(国際コンテナ・ターミナル・サービス社)との争議で連邦地裁において損害賠償が認定され、2019年に労働組合として破産申請を余儀なくされ保護措置をもって財政再構築を取り組む、大変な事態を取り組んでいます。【ITF(国際運輸労連)HP参照】

大会にはMUA30名、MUNZ(ニュージーランド海事組合)3名も出席されていて再会をすることが出来ました。

三日目にはILWU最大のローカル142支部(ハワイ)港湾部会の夕食懇親会へ招待されました、懇親会でダスティン・ダンソン港湾部会長は日本においての「奪われた30年を取り戻す」たたかいに「何か?出来ることはないか?」ととても親身に言われました。私からは港湾の自動化問題に対して主要なILWU、MUA、MUNZをはじめ欧州に至るまで世界的に反対でたたかっていると確認することが出来ているとして「今後に協力を求める可能性はあります」と伝えました。ダンソン部会長は「何でもするから何でも言ってきてくれ」と力強い言葉を頂きました。2月のMUA大会でも多くのMUA幹部から同様の言葉を頂いています。港湾は国際物流の主軸です、各国港湾のユーザー・船社は同じです、国際連帯はとても重要であり心強いと改めて感じました。

ILWUは1937年8月11日設立とあります、ウィリー・アダムズ委員長は7代目です、今期をもって退任するとのことです。黒人初の委員長で、争議による損害賠償により労働組合が破産申請を余儀なくされる最大の危機的な状況を指導されました。大会では名誉顧問とする提案がされ確認されました。次期、委員長選挙は大会期間中を立候補期限として7月に選任されます。

「たたかう全港湾とたたかうILWU」の兄弟関係は双方の先輩諸氏方々の、これまでの労働者のためのたたかいにより築き上げられてきました。今後も引き続き、全港湾として固い団結を約束してきました。

今回、ILWU大会に出席してとても嬉しかった出来事があります。2012年2月にILWUハワイ支部パシフィックビーチホテル争議支援へ松永書記長や法本九州地本委員長、諸見中執などの当時の若手が全港湾として派遣されました。ホテル前でのビラ配りやラリーと言われる抗議行動を取り組み、ハワイ州副知事、ハワイ市長との接見と州議会に招かれました。その後、解決したとEメールをいただいたり、ハワイ支部書記長がお礼のために訪日されたりしました。今回、その時のパシフィックビーチホテルで働く組合員(メンバー)が直接に声をかけてくれて、今はとても良い労働協約のもとに働けていると当時の感謝を伝えられました。ハワイの人らしく表情もとても明るくて、こちらも幸せな気分になりました。国際連帯の成果を感じることが出来ました。

ILWU大会がカナダで開催されるのは2回目とのことでした。バンクーバーは最高の季節を迎え、街並みも綺麗でとても良いところでした。

全港湾はこれからも「兄弟ILWU」に限らず、国際連帯を大切にしていきます。

 

ウィリー・アダムズ委員長

 

       

 

ILWU初代 ハリー・ブリッジス委員長

 

 

「全港湾とILWUの友好連帯協定書」

 

MUA パディ・クラムリン書記長(ITF会長)

 

MUAからの参加者

 

 

MUNZ(ニュージーランド海事組合)

 

 

 

Local142(ハワイ支部)の仲間とMUNZ

 

パシフィックビーチホテル メンバー

 

 

MUA(オーストラリア)

 

Local142支部(ハワイ)ダスティン・ダンソン港湾部会長

 

左からLocal142委員長・ビック・ボブ前委員長

 

Local400(バンクーバー)ジェイソン・ウッズ委員長

 

 

 

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